「実家の片付けをしていたら、何年も出していない雛人形が出てきた。」
「子どもが大きくなったのでそろそろ雛人形を手放したい。」
雛人形は意外と場所をとってしまいますし、出来るだけ早く処分したいですよね。
・・・ が、雛人形って処分していいの?どうやって手放したら良いか分からない!
とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
こんにちは。
コブツマニアの榛田(はりた)です。お人形って捨てづらいですよね。ここでは、雛人形の処分にお困りの方のために、上手に手放す方法をいくつかご紹介します。
そのまま捨ててしまっても問題はない。
「そのまま捨ててしまうとバチが当たる」と言われることもある雛人形。
結論から申し上げますと、これは迷信です。
本当はゴミとして捨ててしまっても問題はありません。
神社でもらったお守りやお仏壇のご本尊は、宗教者が「魂入れ」と呼ばれる開眼供養を行うため、処分する前に「閉眼供養」を行わなければならないとされています。
しかし、魂入れなどを行わない雛人形にはそもそも「魂が宿っている」という解釈はしません。
人形やぬいぐるみに「魂が宿る」と考えるのは古来からの日本独自の習慣です。
雛人形は本来「身代わり信仰」から発祥しており、小さな女の子に取り憑こうとする厄を代わりに引き受け、清めるためのお守りのような役割です。
そのまま捨ててしまって問題がないと分かってはいても、やはり「ゴミとして処分するのは気が引ける・・・」という方も多いでしょう。
例えば、雛人形をそのまま処分した後に転んでしまった場合、「捨ててしまったからだ…」と感じるような、いわゆる「縁起」を気にする性格なのであれば必要・不要に関わらず、ゴミ箱に捨てるのは避けた方が良いかもしれません。
自分の気持ち次第とはなりますが、「少し気になる」程度でしたら「いままでありがとう」と感謝の気持ちを込めて処分するだけでも気が晴れるでしょう。
ゴミとして雛人形を処分する方法
例えば、大阪市なら最長辺が30cm未満のお人形であれば普通ゴミの日に出せます。
人形ケースも同様です。
最長辺が30cm以上であれば、粗大ゴミで出す必要があります。
<粗大ゴミ収集手数料の料金>
たて+横+高さの3辺の合計が150cm未満 | 200円 |
たて+横+高さの3辺の合計が150〜200cm未満 | 400円 |
たて+横+高さの3辺の合計が200〜250cm未満 | 700円 |
たて+横+高さの3辺の合計が250cm以上 | 1000円 |
参考:「粗大ごみ処理手数料一覧表」 ※2021年1月現在
上記は大阪市の場合ですが、各自治体によって、可燃ごみか不燃ごみになるかなども異なるため、お住まいの地域のホームページを確認してみてください。
雛人形を手放す5つの方法
「ゴミに出す」以外に雛人形を手放す方法をご紹介します。
1. 人形供養
手放したいけれど、ゴミとして捨てることに罪悪感がある…という場合は、雛人形を神社仏閣でお焚き上げ供養してもらうのがおすすめです。
「共同供養」と呼ばれる方法が一般的で、近くの寺院や神社に雛人形を持ち込み、他の人が預けたお人形たちと一緒に供養してもらいます。
「個別供養」も存在し、こちらは他の人のお人形と混ぜずに個別で読経、供養してもらう方法です。
個別供養の場合、特別読経供養料が別途発生する場合があります。
寺院や神社によっては、予約する必要があったり、そもそも人形供養を行っていないところもあるため、事前にホームページか電話で確認しましょう。
弊社スタッフが実際に人形供養を体験した記事もぜひチェックしてみてくださいね。
費用
「共同供養」の場合の法要にかかる費用はおよそ5,000円程度です。
※みかん箱1箱程度の大きさ(400×300×250mm程度)
費用を少しでも抑えたい場合は、共同供養を選択しましょう。
郵送供養
直接の持ち込み以外に、郵送でも供養を受け付けている神社仏閣はたくさんあります。
事前にホームページ等で確認してみましょう。
日本人形協会の「人形感謝(代行サービス)」は、郵便局と提携して郵送での供養を行っています。
送られてきたお人形差出セットに雛人形を入れて送り返すと、東京大神宮の「人形感謝祭」にて供養してもらえるサービスで、一箱(袋)5,000円+送料で利用できます。
忙しくて、自らお寺に出向けない方などにとっては非常にありがたいサービスですよね。
人形供養祭
参照元:JAちちぶ/人形・ぬいぐるみ供養祭開催
年に数回、お寺やセレモニーホールで行われる「人形供養祭」に参加して、人形を一斉に供養してもらう方法があります。
大切にしていた雛人形を「手放す時はしっかりと見送ってあげたい」という思いが強いのであれば、こういったイベントに持ち込んで供養するのも良いかもしれません。
お寺さんによる読経と参列者のお焼香もあり、かなり本格的なお葬式に近い形で供養を行うことが多いようです。
目の前で盛大に供養してもらえるので、大切な雛人形を満足いく形でお見送りできるということで人気の供養方法です。
2. 買取に出す
骨董品・美術品買取の専門店
雛人形を買い取っている骨董品・美術品の買取専門店はいくつか存在します。
専門の鑑定士がきちんと見てくれるため、大切な雛人形を安心して売ることができるというメリットがあります。
手放すついでに、お金も入ってくるので一石二鳥ですね。
フリマアプリやネットオークションで売る
フリマアプリやネットオークションなら、自分で金額を決められるため好きな値段で出品することができます。
その反面、自分自身で品物の価値が分からないと利用は難しいと言えるでしょう。
売れた後も、購入者とのやりとり・梱包や発送など手間がかかるため注意が必要です。
売れる雛人形は少ない
雛人形には本来「代わりに災厄を受け入れてもらう」という意味合いがあるため、その性質上、中古の雛人形を欲しいという方は少なく、残念ながら売れにくい傾向にあります。
もちろん、売れる雛人形もありますが、一般家庭にある雛人形は売れないものがほとんどです。
買取価格がつきやすい雛人形
希少価値の高い雛人形は買取してもらいやすく、さらに状態が良い品物はより高値で買い取ってもらえます。
- ・人間国宝級の作家さんの作品
- ・江戸時代など古い時代に作られ、骨董品として価値がある
- ・メーカー(ブランド)として価値がある
- ・サンゴや象牙など高級素材が使われている
などは買取金額も期待できますが、作者・作家が不明な作品や、有名作家の偽物・贋作は基本的に買い取ってもらえません。
持っている雛人形に価値があるかどうか分からない場合は、専門の鑑定士にお願いして一度見てもらうと良いでしょう。
わたしたちコブツマニアでも、雛人形の買取を行っております。「自分の雛人形の価値が知りたい。」という方は、お気軽にご相談ください。
3. 団体に寄付する
捨てるのではなく、次に誰かに使ってもらいたいという希望がある場合は、雛人形を引き取っている団体に寄付するという手もあります。
任意のボランティアという扱いとなるため、寄付する際は宅配便の送料が自己負担になる場合がほとんど。
利用したい団体のホームページで料金をチェックしましょう。
■セカンドライフ
「セカンドライフ」はNPO法人で雛人形を引き取ってくれる団体です。
不要になった雛人形を箱に詰めて送るだけで、再利用(リユース)してもらえます。
<利用料金>
縦×横×奥行きの3辺合計 | 集荷料金 |
120cmの場合 | 1980円 |
160cmの場合 | 2480円 |
4. 知人・友人に譲る
本来の雛人形の定義は、「子どもの身代わりとなって厄を受ける」ため、雛人形には厄が入った状態とされています。
日本古来の伝統を鑑みるのであれば、たとえ身内であったとしても、引き継ぐのはあまりよくありません。
しかし、冒頭でも述べたように、雛人形をどう考えるかは個人の気持ち次第であるとも言えます。
ただのお人形なので、譲渡したり引き継いだからといってバチが当たるようなことはありません。
そもそも女の子の結婚を願う、男雛と女雛で「男女一対のお人形」が現代の価値観としては古く感じる方もいるでしょう。
「雛人形のお下がり」を良しとするか否かは、それぞれの価値観や地域の習慣などで判断すべきではないでしょうか。
友人や知人で「欲しい」という方がいるのであれば、譲ってあげても問題はありません。
受け取る側のお友だちが「雛人形のお下がりなんて失礼だ」と感じる可能性があるのであれば、やめておきましょう。
5. 業者に引き取りを依頼する
もし、引越しや遺品整理などのタイミングで、雛人形以外にも片付けたいモノがある場合は、ぜひ片付け業者に依頼することを検討してみてください。
売れない雛人形セットが何段もあったり、他に片付けたい大型家具・家電がある場合は、一人で運び出すことが難しいため、業者に依頼する方も多くいらっしゃいます。
わたしたちコブツマニアでも、処分方法が分からない大型の不用品や、必要なくなった雛人形、五月人形、節句人形、高砂人形などを引き取っています。
買い取れる品物は、専門の鑑定士がお伺いし、きちんと査定した上で買い取らせていただきます。
供養をご希望の場合は、まとめて供養する手配も行っていますので、お気軽にお電話ください。
まとめ
雛人形の捨て方にはとくに決まりごとが存在するわけではないため、自分の価値観に合った方法で手放しましょう。
雛人形の処分にお困りでしたら、わたしたちコブツマニアでも、引き取りを承っております。
「話だけでも聞いてみたい」というちょっとしたご相談も大歓迎です。